2010年11月23日火曜日

--本を読んで感じたこと--



ちょっと前に流行っていた「社会起業家」っていう言葉。


この言葉の意味をそのままWikipediaからもってくると



社会起業家(しゃかいきぎょうか)は、社会変革(英: Social change)の担い手(チェンジメーカー)として、社会の課題を、事業により解決する人のことを言う。社会問題を認識し、社会変革を起こすために、ベンチャー企業を創造、組織化、経営するために、起業という手法を採るものを指す。



うーん... わかるようなわからないような。。


てか、こんだけだとわかんないすね。


簡単にまとめると、起業の成功の基準が「お金」とか「上場」とかっていうものではなくて、どれだけ社会に対して「いいこと」ができたかっていうこと...らしい。


なので、人によってはこういう言葉にそもそも違和感を感じる人は多い。


特に、社会への「いいこと」ってなに?みたいな。


そもそも一般の起業において、成功している企業っていうのはある意味イノベーションを起こして「いいこと」っていうものをして、確実に社会にとってプラスになっているわけで。


しかも、社会起業家って一括りに呼ばれている人たちっていうのは、どういう気持ちでいるのかもわからない。


周りが勝手に「社会起業家」っていうカテゴリーをつけているんじゃないか、そんな感じも多少はある。





自分自身もいろいろと社会起業家っていうものがどんなものかわかってはいなかったんだけども、興味をもっていたので今日一冊本を読んでみました。


「マイクロソフトでは出会えなかった天職-僕はこうして社会起業家になった」という本。




まだまだ消化しきれたとは言えないし完全に自分自身の考えをまとめきれたという確証は全然ないんだけども、自分が思ったことをまとめておこうと思う。





まず内容としては、


マイクロソフト社の経営幹部でアジア地域を担当していたジョン・ウッドが3週間の休暇をとってネパールをトレッキングした際、ネパールの非識字率が70%という事実や、十分に教育を受けることができていない子供たち、また本のない学校の図書館を知り衝撃を受ける。


そして、現地の人びとに対し子供たちのために必ず本をもって戻ってくるという約束をする。


3週間の休暇を終え、マイクロソフトでの仕事に戻っても真に自分がやりたいことというものを考え続け、ネパールの子供たちの為に学校を建て、本を送る活動を始めていくことこそ自分が最もやりたいことだという確信をもつ。


地位や豪華な生活を捨てることにとまどいながらも、途上国の教育に取り組む【Books for Nepal (後にRoom to Read)】という会社を設立する。


そしてビジネス的要素を取り入れ、様々な協力者を巻き込みながら熱心に活動を続けたことで、現在では9カ国で1,000校以上の学校、10,000もの図書館を建設してきた。








上で書いたみたいに本を読む前は社会起業家っていうキーワードに引っかかって読み始めたけれど、自分のなかで感じたことは実体験も思い出しながら別のところだった。



正直な話、このストーリーを読みながら自分自身すごく恥ずかしい気持ちになった。


というのも、自分自身途上国の子供たちのために教育を通して貢献したいという気持ちをもって、2年前にアメリカでの留学が終わってからそのまま直接インドネシアに行って、あるボランティア団体のもとで子供たちに英語教育のボランティアをした経験がある。


当初の予定は4ヶ月。


自分自身日本で生まれアメリカで1年間の留学、この恵まれた2つの国しか知らないことはある意味特別なことは留学中も常に感じていたので、途上国の暮らしに実際に入りこみ特に教育に携わることで、世界の不平等ということに関して肌で感じられるんじゃないかと思っていた。


そして自分自身が日本という国に生まれたために、何の疑問ももたず教育を受けてこれたことの幸運を感じることがやっとできるようになり、少しでも学んだことを教育に返したいと思っていた。


そういう二つの思いから、インドネシアで子供たちに対して英語教育のボランティアをするべく向かったが、実際は1週間の滞在で帰国してしまった。


今でもそのことが情けないくらいだし、当時は本当に自分自身が情けなくてしょうがなかった。


世界中の様々な面を知りたいと思い自分で決断し挑戦したのにも関わらず、わかっていたはずのアメリカとインドネシアでの環境の違いに戸惑い、自分自身その環境にいることを辛く感じ帰国した。


何も出来なかった自分、他の国からきていたボランティアスタッフ、そして子供たち、いろいろな人に迷惑をかけてしまった事実、これは自分にとって消すことができない記憶。


そんなことを思いながら本を読み進めていた。





この本を読み終わって改めて、このままじゃ終われないと感じている。


自分に負けたままじゃ負われないし、将来的にはどんな形になるかわからないけど、自分が得てきたものを少しでも社会に与え返していきたいと強く思った。


もう一度チャレンジできる日まで自分自身を鍛えておこうと思う。





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